平泳ぎのターン、競泳での鍵はドルフィンキック

北島康介さん以来、日本の競泳界では平泳ぎが人気です。

しかしながら、競泳を見ていると平泳ぎの選手たちの中でもターンで出遅れている方がいらっしゃいます。

本来なら壁を蹴ることで普通に泳ぐよりも速度を得られるのですが、その速度を生かし切るフォームになっていないと他の選手に出遅れてしまうのです。

そこで今回は、平泳ぎで用いるタッチターンの正しい動きを説明したいと思います。

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潜水してまずは「ひとかき」

まず大切なのは、ターン後の潜水姿勢です。

ストリームラインがきちんと真っ直ぐになっていないとターン後の抵抗を大きく受けることになってしまいます。

その姿勢がちゃんと保てるようになったら、次はプルの仕方です。

現在のルールでは、ターンの後のプル一度だけは水面に顔を出さないことが認められています。

つまり、ここのプルは通常泳いでいるときのプルよりもはるかにスピードを稼げる。

そう思って腕を勢いよく開いている方はいらっしゃいませんか?

実は、壁を蹴ったことで得られる速度を抑えてしまうことになるのです。

水の抵抗は速度の2乗に比例するので、速度に最も乗っているターン直後に大きく手を広げると一気に抵抗がかかり減速してしまうのです。

また強い抵抗によってフォームを崩し、さらに減速してしまうこともあります。

これを防ぐためには、個人のもつ腕のパワーにもよりますが身体の中心をかき、肘を伸ばし切らないことです。

このフォームが上手くできると、手の位置は太ももの前あたりに来ます。

北島康介さんがオリンピック等で泳いでいる際の水中映像をよく見てみると、同じようにプル後の手は太ももの前に来ています。

これだけでどれ程このフォームが優れているかお判りいただけるかと思います。

ドルフィンキックはライバルとの差!

さてターンの要のドルフィンキックですが、実はこれは平泳ぎの競泳ではつい最近、世界では2014年、日本では2015年まで禁止されていました。

その為正しいフォームを知っている平泳ぎ畑の人はまだまだ少ないのが実情です。

逆を言えば、ここでライバルに差をつけることが出来るということです。

まず、キックを打つタイミングですが、初動はプルと同時に開始します。

この時に膝を曲げ始めますが、膝から下を後ろに曲げすぎないようにしましょう。

膝から下を後ろに下げ過ぎると、キックをそこの力だけで打つことになってしまうのです。

途中でほんの少し膝を前に出すと体が曲がることで全身の力を使え、キックの威力を高められます。

あまり意識するのも良くないのですが、友人に膝カックンを行う程度の本当に僅かだけ前に出すのが良い姿勢です。

キックとプルが終わったら、体勢をリカバリーします。

この時前に出す手は、頭の前あたりから一度手のひら同士が向き合うような形にすると水の抵抗を少しでも抑えられます。

勿論、肘が伸びきったらゆっくりひねって元に戻します。

また、このタイミングに合わせてキックを打てるようにします。

足を引き付けるタイミングですが、先ほど言った手が頭の前あたりに来る頃が比較的泳ぎやすいかと思われます。

それらが終わったら浮き上がりです。

この時、顔を直線的に上げるのではなく全身を斜め上に進めるような形だと抵抗が少なく浮き上がれます。

ターンのまとめ

○プルは体の中心を掻き、肘を伸ばさない
○ドルフィンキックはプルと同時、膝

カックンの感覚
○浮き上がりは斜めに進む

平泳ぎのターンは苦手とする人が多いのは事実です。

特にルール改正が行われたドルフィンキックはまだ熟練した人はほとんどいません。

このターンの練習をしっかりしたかどうか、で一度に0.1秒ほどの差が出るといわれています。

一見わずかな差ですが、これが積もり積もることで大きな差となるのが競泳の世界です。

その差で泣かない為にも、競泳選手の皆さんターンもしっかり練習しましょう!

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