水泳を、特に子供たちに指導する時は遊びが適しているというのは周知の事実です。
ですが、水泳指導として効果的な遊びが意外と知られていないのもまた事実です。
遊びながら水泳の基礎を覚えられる、そんな遊びとはどのようなものでしょうか。
鬼ごっこで水に入って動いてもらう
水泳を指導する時に最初に行うべきことは、水に慣れることです。
子供たちの多くは水に対する恐怖心を持っていますので、水に入っても大丈夫だということを教えてあげましょう。
水に入っても大丈夫だと教えてあげるには、鬼ごっこが最適です。
水の中の浮遊感を感じながら走り回ってもらうと、子供たちはすぐに独特の感覚を楽しんでくれるようになります。
またそれなりの人数が必要ですが、流れるプール遊びも向いています。
これは子供たち全員で同じ方向にグルグルと廻ってもらい、渦を作るという遊びです。
自分たちみんなで何かを作っているという楽しみを感じ、また水が流れていく感覚も味わってもらえます。
泳ぐときに水が身体を流れていく感覚とほぼ同様なので、この遊びを覚えてもらうと後々泳いでもらうときに必要な慣れが少なくなります。
顔を水につけてくれるにらめっこ
水の中での動きに慣れたら、次は水に顔をつけてもらう指導をしましょう。
これに最も適した遊びは、水中にらめっこです。
水にまだ恐怖心のある子は通常中々潜ってくれないのですが、リズムよく乗せてあげると意外と潜ってくれることがあります。
しかも水中で相手を見てもらう、つまり目を開けてもらう遊びなのでその意味でも水に顔をつけてもらう練習になります。
時々指導者であるあなたたちも一緒ににらめっこをして、ちゃんと子供たちが目を開けられているか確認しても良いでしょう。
水に浮き沈みできるようになる石拾いとフラフープ潜り
水に顔をつけてくれるようになったら、水に浮くことと沈むことを指導します。
ですがその前に、水中でジャンプをして潜っては息を吐き、飛び上がっては息を吸う「ボビング」を教えてあげて下さい。
これが出来ると、潜った時にもし浮いてこられなくなったとしてもジャンプして水の上に上がってくることが出来ます。
それが出来たら水に潜ることを教えますが、これに最適な遊びが石拾いです。
身体に力を込めると沈む、ということを子供たちに教えてあげるとうまく石を拾えるようになるでしょう。
また、にらめっこで覚えた水中で目を開けることを利用するので、前に学んだことを復習することも出来ます。
最後に水に浮くことをフラフープ潜りで教えましょう。
フラフープ潜りを楽しんでもらう一環として、フラフープの高さを上下させることで意識させずに水に潜ってから浮く、などを教えられます。
身体に力を入れると沈むのと逆に身体から力を抜くと浮く、ということをしっかり教えてあげて下さい。
まとめ
○鬼ごっこで水中で動く感覚を教える
○にらめっこで顔を水につけてもらう
○石拾いとフラフープ潜りで浮き沈みを指導する
水泳の指導では、遊ぶことがとても効果的です。
ですが、遊びと言ってもただ遊ぶのではなく、目的を持った遊びを設定してあげることで子供たちはより一層上達してくれます。
子供たちの上達度合いによって、様々な遊びを教えてあげて下さいね。