皆さんは平泳ぎを泳ぐ際、どのようなことを意識して泳いでいるでしょうか。
実は平泳ぎには、泳いでいる途中に意識することが4つあります。
その4つを意識するだけで、タイムを縮めたり疲れにくくなることが出来ます。
水を掻くことを焦らない
平泳ぎを泳いでいる時、キックの直後に手で水を掻いてしまう方がいます。
これは折角のキックの勢いを殺すことになってしまい、良くありません。
キックは平泳ぎの推進力の殆どを担うので、すぐに手で水を掻くより蹴伸びをしてキックの勢いを生かす方が結果的に速くなります。
キック直後の蹴伸びを意識することで、タイムがぐっと縮まります。
息継ぎの時に顔を上げ過ぎない
オリンピックなど競泳の大規模な大会では、選手は上半身が見えるほど高く顔を上げて息継ぎをします。
皆さんの中にはそれを見習って顔を高く上げようとしている方がいるでしょう。
ですが、実は平泳ぎでは顔を高く上げ息継ぎをしてはいけないのです。
顔を高く上げようとすると、身体が斜めになります。
すると水の抵抗を大きく受けて減速してしまうのです。
水泳選手の皆さんは、強靭な筋肉で上半身を丸ごと水上に出し、抵抗を減らしています。
ですが皆さんにはそれを可能にするだけの筋肉はありませんので、顔を上げ過ぎないように意識することを忘れないでください。
ギリギリ呼吸が出来るだけ、ちょうど顎が水に触れる程度の高さがベストです。
足を引くのはリカバリーと同時
皆さんの多くは、平泳ぎを指導されるときに「手足を同時に動かす」と指導された事でしょう。
ですが、それは正しくありません。
初心者が泳ぎやすさを求めるにはこちらの方が良いのですが、スピードを出したり疲れずに長距離を泳ぐとなると話が違ってきます。
手足を同時に動かすと水の抵抗を大きく受けてしまうので、スピードも出ませんし体力も消費します。
手が最も抵抗を受けるリカバリーの時に足の引き付けを合わせることで、減速する合計値を最も減らすことが出来ます。
今までの指導と意識することが違うので混乱する方もいると思いますが、しっかり意識してくださいね。
意識し過ぎず、動きのつながりを大切に
最後に重要なのは、意識しすぎないことです。
先ほど説明したことは確かに大切なのですが、意識しすぎると身体の動きが固くなってしまうことがあります。
結果として身体が沈んでしまい、うまく泳げなくなってしまうのです。
平泳ぎに限らず水泳で最も大切なのは、動きをよどみなく行えることです。
重要な点を意識することは大切ですが、身体を固くするほど意識しては元も子もありません。
多少動きに問題があっても、動きのミスを気にして固くなるよりタイムは縮みますし、疲れにくいのも事実です。
意識することを目的とせず、自分の本来の目的を意識してください。
まとめ
○すぐに水を掻こうとしない
○息継ぎはなるべく顔を下げて
○足を引くタイミングは腕を前に戻すとき
○これらの点を意識しすぎない
平泳ぎは独特な点が多く、他の泳法と意識する点が異なっていることも多いです。
逆に言えば、それらの点を意識出来れば良い成果を上げることが出来ます。
皆さんもこれらの点を意識することを忘れずに、しかしその点にとらわれないように泳いでください。