毎日泳いでいるけれどなかなかタイムが縮まらない、という方がいます。
そういった方によくみられるのが筋力不足です。
確かに水泳自体が筋トレにはなりますが、各泳法でよく使う部位の筋トレ効率としてはどうしても陸で行うものに劣ります。
逆に言えば、陸で行うトレーニングでよく使う部位を鍛えれば筋力が付き、ひいてはタイムの短縮につながります。
今回は可能な限り自宅で行えるトレーニングを解説していきます。
ジムなどで鍛える場合は、これらの筋肉の名前を憶えたり泳法の名前を出してトレーナーさんに聞いてみてください。
まずははストロークを生み出す広背筋をメインに
泳法によりますが、推進力はストロークが生み出すことが多いというのは皆さんご存知でしょう。
つまり、推進力を高めるためにはストロークを鍛えればよいのです。
昔の一部泳法では、スピードアップメニューとして大胸筋を鍛えていました。
しかし現在ではより大きな筋肉である広背筋を用いたフォームが主流です。
また、他の泳法でもこの広背筋は絶対に使います。
なので、まずはこの筋肉からトレーニングしていきましょう。
まず、タオルを1本用意してうつ伏せになってください。
その状態から上半身を逸らせ、両手でタオルを伸ばしてください。
後は上半身を地面につけずにタオルを前後させるだけです。
タオルローリングという筋トレ法ですが、これは自宅で出来るスピードアップメニューとして水泳には極めて効果的です。
また、一般的に広く知られている腕立て伏せも効果的です。
腕立て伏せは、腕を狭く開くと腕の筋肉を、広く開くと広背筋を鍛えることが出来ます。
今回鍛えたいのは広背筋なので、腕を広く開いて筋トレに励んでください。
平泳ぎは内転筋でキックの威力を上げる
さて、平泳ぎを泳がれる方はストロークよりキックが推進力を生み出すことをご存知でしょう。
勿論広背筋も使いますが、平泳ぎのスピードアップメニューで大切なのは内転筋です。
内ももにある筋肉なので、これを鍛えるにはコツが必要になります。
まずは椅子に座り、枕など柔らかく幅のある物を膝に挟みます。
そして枕を潰すように膝を閉じて、10秒ほどその体勢のままでいてください。
そしてまたゆっくりと膝を戻しましょう。
1セット10回程度が適切です。
これはボールスクイーズキープと呼ばれるトレーニングで、まだ内転筋が弱くても安心してトレーニング出来ます。
背泳ぎは広背筋に加えて腹筋も重要
背泳ぎは独特の泳法ですので、スピードアップメニューとしては他の泳法と異なる筋肉も鍛える必要があります。
重要なのは、腹筋です。
仰向けで行う泳法なので、姿勢の維持に腹筋が特に大事です。
そんな腹筋を鍛える方法としては様々ありますが、便利な筋トレを紹介します。
まず、地面に体育座りした状態から足を上げて、お尻だけを地面につけます。
そこから、上半身と足を同時に曲げ伸ばしを繰り返しましょう。
大変にきつい筋トレですので、初心者の方はお尻の横に手をついてやってくださいね。
これは英語で”Knee to Chest Crunches”と呼ばれるトレーニングで、俗に腹筋と呼ばれる中で水泳に使う部分だけをしっかり鍛えてくれる素晴らしい筋トレです。
まとめ
○広背筋はすべての水泳者が鍛えるべき部位、タオルローリングが有効
○平泳ぎは内転筋を鍛える、ボールスクイーズキープが安全
○背泳ぎは腹筋を鍛えよう
水泳向けの筋トレは中々難しいものです。
余り筋肉をつけすぎると沈んでしまうこともありますし、かといってつけないとパワーが出せません。
これらの筋トレを使ってより効率的に、使う筋肉だけを鍛えてみてください。