水泳、特に長距離で必要なのが持久力です。
ですが筋力を高めればよい瞬発力と違って、持久力というのはどう練習すれば良いのか分かりづらい方もいるでしょう。
実は、水泳に必要な持久力を構成する要素は疲れにくくなる、という部分と疲れても動ける、という部分に分けられるのです。
なので持久力を鍛えるには、その二つを合わせて鍛えることが大切です。
全速力で泳いで体に酸素を取り入れる力を高める
まずは、身体に酸素を取り入れる力を高めていきます。
筋肉が動くには酸素が必要不可欠なので、この力を高めると筋肉にエネルギーを長時間渡せるようになり、疲れにくくなるのです。
これを鍛えるには、最大速度に近い速度で泳ぐ練習が必要です。
全速力を出したあとの息切れ、あの時に正に酸素を取り入れる力が鍛えられるのです。
長時間かけてより鍛えるために、全速力よりほんの少し遅い程度のタイムで泳ぎましょう。
凡そ50mから200mの長さを1セットとして、全速力に近い速さで合計1㎞ほど泳ぐのが効果的です。
速さの基準としては、全速力での泳ぎに対して泳ぐ長さ50mごとに5秒程度足すと丁度良いでしょう。
またこの時、セット間の休憩は1分以上取ってください。
息切れしているタイミングで酸素をたくさん取り入れられることで、より酸素を取り入れる力が増すのです。
同じペースで泳ぎ続けて筋肉が乳酸に耐えられるように鍛える
もう一つ、持久力に必要なのは筋肉が乳酸に耐えられるようにすることです。
皆さんもご存じの通り、筋肉に乳酸が溜まってくると動きが悪くなります。
筋肉がこの乳酸に耐えられるようになると、疲れた状態でも動けるようになります。
この力を増すための練習として、同じ速さで泳ぎ続けるというものがあります。
全速力の6割ほど、流して泳ぐよりはきついな、という程度の速度が良いでしょう。
やはり50mから200mを1セットとして、休憩時間は5秒程度にして泳ぎます。
合計の距離に規定はありませんが、20分以上泳ぎ続けるようにしましょう。
またこちらはそれほど速く泳ぐわけではないので、フォームの練習にも利用できます。
まとめ
○水泳の持久力は疲れにくくなる部分と疲れても動けるようになる部分
○疲れにくくなるために全速力で泳ぐ
○疲れても動けるようにややゆっくり長く泳ぐ
水泳で使う持久力は二つの要素から構成されています。
そのため、古い文献で二つの、真逆の鍛え方を読んだ方もいるでしょう。
現代では、持久力の構成要素がはっきりしたためどちらも正しくどちらも必要だということが分かっています。
全速力とゆっくり長く、この二つの練習を両方取り入れて持久力を増しましょう。