子供の水泳においても、やはりスピードを出すには水を掻くための筋肉は大切なものです。
しかし、やみくもに筋力トレーニングをすればよいというものではありません。
水泳にはつけない方が良い筋肉というものもあり、特に子供のうちにつけてしまうと後々中々落ちないものです。
つけてはいけない足首の筋肉
多くの子供たちは、水泳が出来ない冬場には走り込みで体力をつけているでしょう。
ですが、あまり走り込みすぎるのは厳禁です。
走り込みをすると、その衝撃に耐える為に足首の筋肉が鍛えられます。
ただ鍛えられるだけなら良いのですが、鍛えられた分だけ足首は硬くなってしまいます。
一方、水泳で重要なのはキックをきれいに打つための足首の柔軟性です。
走り込みすぎると足首の筋肉がつき過ぎてしまうので、走り込みは程々に制限しましょう。
筋肉は水に浮かない
また、筋肉の絶対量を多くし過ぎるのも水泳にはよくありません。
筋肉の比重は水より重いため、あまり筋肉をつけすぎると水に沈みやすくなってしまいます。
その結果、水に浮くためにせっかく得た筋力を使うことになってしまいます。
プラスマイナスゼロどころか、その分スタミナを消費するのでマイナスなのです。
特に子供の場合、スタミナの絶対量が劣る為にその維持は非常に大切です。
また、子供のうちに筋肉を付けすぎると身長の伸びが阻害される、という研究結果もあります。
これに関しては判断の分かれるところですが、いずれにせよ子供の内は余り筋肉をつけすぎない方が良いでしょう。
つけるべきなのは体幹の筋肉
では、子供につけるべき筋肉とはどの筋肉なのでしょうか。
それは、腹筋や背筋などの体幹と呼ばれる筋肉です。
体幹は身体の姿勢を良くする効果があるので、日常にも勿論役に立ちます。
しかしそれ以上に、水泳においてはフォームを維持するという重要な効果があります。
綺麗なフォームは水の抵抗を減らしてくれるため、水泳には必要不可欠なのです。
子供の体幹を鍛えるには、ドローインと呼ばれるトレーニングが効果的です。
まず、腕を組んでうつ伏せになります。
その後鼻で息を吸い、お腹を膨らませましょう。
それが出来たら、今度は10秒かけて鼻から息を吐きます。
この時、合わせてお腹をへこませてください。
これを1セットとして、1日3回ほど行うと良いでしょう。
このドローインが子供に適している点として、体幹を鍛える効果が程よいという利点があります。
先ほど説明したように筋肉のつけすぎは水泳に、或いは子供に害になってしまいます。
その為、ドローインは程よく体幹を鍛えてくれ、子供に弊害をもたらしません。
しかも簡単なので、子供にとって最適なトレーニング方法と言えます。
まとめ
○足首に筋肉をつけない
○筋肉を付けすぎると沈む
○体幹をドローインで鍛える
子供に水泳を習わせていると、どうしてもパワーを出す筋肉を鍛えさせたいと思いがちです。
確かに最初はその方がタイムが伸びるのですが、力任せの泳ぎ方を覚えてしまいます。
結果として伸びが鈍化し、最終的にはしっかり体幹を、ひいてはフォームを鍛えた子に負けてしまいます。
そうならない為にも、子供の体幹を十分に鍛えてあげて下さいね。