ある程度クロールが泳げるようになってきた方は、よりきれいなフォームで泳ぐことを目指すと思います。
しかし、どうすれば綺麗なフォームで泳げるようになるかは分かりにくいものです。
実は、綺麗なフォームに大切なのは腕の動きなのです。
今回はその理由と、どのような腕の動きが良いかを解説していきます。
腕の動きと足の動きの影響を蹴伸びで測る
この記事を見ていらっしゃる皆さんは、既にクロールを泳ぐこと自体は出来ていると思います。
そこで今回は腕の動きの大切さを知る為、蹴伸びでテストをします。
まずはバタ足だけで泳いでみてください。
皆さん極端に姿勢を崩すようなことはなくそれなりの距離まで泳げると思います。
では、次にバタ足をせずにクロールの腕の動きだけで泳いでみてください。
恐らく、姿勢をきれいに保って泳ぐことはできないでしょう。
キックに多少問題があっても、全身の流線型はある程度維持されます。
加えてキックの推進力はそう大きくない為、極端に泳ぐ姿勢に影響は出ません。
ですが、腕の動きに問題があると流線型の姿勢が一気に崩れてしまうためうまく泳げないのです。
腕の動きで重要な3つのポイント
クロールの腕の動きで重要なのは3つのポイントです。
まず1つは指を水に入れるときの手の状態です。
指先から手のひらを真っ直ぐに、そしてほんの少し斜めに水に入れるのが抵抗を抑えて水に手を入れるコツです。
手のひらを平らにして水に入れると水を叩く形になってしまい、水の抵抗を起こしてしまうのです。
また、なるべく前の方に指を入れると手を空中に出せる時間が長くなり水の抵抗が少し減ります。
続いて、水に入れた方の腕は必ず真っ直ぐにしておくことです。
腕を真っ直ぐにすることで泳いでいるフォームが指先から流線型になり、水の抵抗を抑えてくれます。
さらに腕をきちんと伸ばすと耳が腕に引っかかるので、耳を余程潰さない限り顔が前を向かないという利点もあります。
そして、水から腕を抜くときには肘を90度に曲げる、という点も大切です。
肘を腕の他の部分より上に出すという意識でも良いのですが、肘を90度に曲げていれば意識しなくとも肘が最も高くなるのでそちらをお勧めします。
余り曲げすぎると指先を水に入れるときの先ほどのコツが実践しづらくなるので、90度を意識しておけば大丈夫でしょう。
まとめ
○腕の動きが悪いと流線型が崩れて綺麗なクロールが出来ない
○指先から斜めに水に入れ、そのまま腕をまっすぐ伸ばす
○肘を90度に曲げ、そのまま水から腕全体を抜く
クロールの腕の動きでは、推進力だけが重視されがちです。
しかし綺麗なフォームで泳ぐためには、最も大きな推進力を生みだすだけでなく流線型の先端に当たる腕の動きが大切なのです。