上下が逆なだけなのに、なぜかクロールと違って背泳ぎはスピードが出ないという方は多いでしょう。
実は、アップキックが間違っていると背泳ぎはスピードがなかなか出せないのです。
それどころか減速の原因になってしまうこともあります。
間違ったアップキックは下半身を沈める!
よく見られる間違ったアップキックは、水の上に足全体を出してバシャバシャと水しぶきを上げているものです。
この間違い方では、問題点は3点あります。
まず第一に、足を水の上に出すことで浮力を得られず下半身を沈める方向に力が働く事です。
勿論、水の上に出た足は波を思い切り受けて抵抗になってしまいます。
また、この蹴り方では水を上下させるばかりで後ろに押し出せず、推進力になりません。
つまり、間違ったアップキックをすると加速や姿勢安定どころか真逆の効果を得てしまうのです。
他に挙げられるアップキックの間違いとして、足を硬くして動かしている方がいます。
あまり力を入れると、やはり足は沈んでしまいます。
更に、足に力を入れ過ぎてつま先やかかとで水を掻こうとしてしまうことがあります。
当然殆ど効果はありませんので、推進力も殆ど得られずに沈んでしまいます。
正しいアップキックは「しなり」で水を後ろへ!
では、どのようなアップキックが正しいのでしょうか。
まず、水を自分の後ろに押し出すようなイメージをしましょう。
その為には、足が柳のようにしなる必要があります。
足首から力を抜き、膝をほんのり曲げて足を上げましょう。
すると力の抜けた足首は、水の抵抗でちょうど水を多く掻いてくれる足の甲を向けてくれます。
その上で正しく膝が曲がっていれば、水を後ろへ送り込む感覚が分かる筈です。
次に、足を水の上に出さないことです。
つま先が出る程度ならば問題はないのですが、あまり全体が出ると先ほど書いた通り抵抗を受けてしまいます。
まとめ
○水の上に足を出さない
○足に力を入れ過ぎない
○足をしならせて水を後ろへ押し出す感覚
背泳ぎはきわめて特殊な泳法ですので、他の泳法と違う点が多々あります。
特にキックは、手よりも感覚が鈍く動かしづらい足で行うのでわかりにくいです。
ですが、ここで説明したような足をしならせるキックは他の泳法でも利用されており、そう難しいものではありません。
正しいアップキックで、下半身を沈めず推進力を出せるようにしてくださいね。