子供たちに水泳を指導する際、多くの場合子供の水泳技能はバラバラです。
水がまだ怖い子もいれば、水に浮く事が出来る子も、場合によっては既にクロールが泳げる子もいるでしょう。
当然、彼らが必要とする練習のレベルも異なります。
そんな彼ら全員が満足する練習メニューを組むには、どうすればよいのでしょうか。
実は、今後の指導に十分な時間があるかによって変わってきます。
時間があるなら遊びで水慣れ
指導をする時間が十分にあるなら、まずは子供たち全体の水泳技能の底上げを図る練習メニューを組みます。
その為に最適なのは、やはり遊びです。
水が苦手な子が自然に水に慣れられますし、水泳が得意な子も遊びなら楽しんでくれます。
水が怖い子がいるなら、浅い、もしくは台を置いたプールの中で水の掛け合いっこから始めましょう。
すぐに水に触れることを怖がらなくなるでしょう。
水が怖い子がいないまたはいなくなったら次は潜る遊びです。
これに最適なのは石拾いや水中じゃんけんなど、潜って目を開ける遊びです。
水中で目を開けられるようになると一気に水に慣れてくれます。
そこまで出来たら、最後に浮く遊びを教えましょう。
ビート板を持って浮くなど独特の浮遊感を楽しめる遊びや、フラフープ潜りなど潜ってから足を離す練習になる遊びが良いでしょう。
ここまで出来たら、だるま浮きや蹴伸びなどの泳ぎの練習に切り替えていきましょう。
この時、泳げる子たちがすでに出来る練習を行うことに不満を持つことがあります。
そうならないように、定期的に手本になる泳ぎや浮きを行ってもらい泳げる子の不満をある程度軽減しましょう。
皆この練習が出来るようになったら、後はクロールなど一般の水泳指導を行っていきましょう。
時間がなければまず水泳の得意な子たちを指導
一方で、指導をする時間があまりない場合はまず水泳が得意な子たちを指導します。
何故なら、ある程度泳げるようになった子にはコースを与えてひたすら泳がせるという練習メニューが用意できるからです。
指導の手間を考えて、蹴伸びが出来る子を境にすると良いでしょう。
そして水泳の得意な子たちが全員十分に泳げるようになったら、水泳があまり得意でない子たちの指導に本腰を入れましょう。
この場合も、泳げない子の練習メニューは水慣れから始めて問題ありません。
ただ、溺れにくい浅いプールがあったり監視者が他にいる場合は、水泳が得意な子たちを指導している間に水慣れをしてもらうと良いでしょう。
ですが時間が無いからといって焦らせるようなことをせず、あくまで子供たちに水泳を好きになってもらうことを優先に指導を行ってください。
まとめ
○時間があるなら全体の水泳技能の底上げをする
○潜る、浮くなど目的に合った遊びで水に慣れさせる
○指導に時間がかけられないなら水泳が上手な子の指導を優先
水泳の指導は、あらゆる運動の中でも特に難しいものです。
しかしその理由は、水が苦手な子がいるというのが最大のものです。
水が苦手な子の扱いをどうするか、で子供向けの練習メニューは大きく変わってきます。
水が苦手な子の割合や泳ぎのうまい子たちの人数によって柔軟な練習メニューを組んであげて下さいね。