皆さんはクロールを泳ぐ時、基本の姿勢をどのように取っているでしょうか。
恐らく、水面に対して真っ直ぐに泳ごうとしている方が大半だと思います。
ですがその泳ぎ方では足が沈んでしまうということをご存知でしょうか。
今回はクロールで足が沈む原因を2つ、解決策と共にご紹介したいと思います。
泳ぎのバランスを崩す肺、実は浮袋!
まずクロールで足が沈む原因として、人体の重心が足側に偏っているということがあります。
人体の中で最も大きいとされる大腿四頭筋と呼ばれる筋肉が太ももにあることがまずあります。
筋肉はもともとプールの水よりも重いので、よほど太っている人でない限り太ももは勝手に沈んでいくことになります。
そしてさらに大きな要因が、肺の存在です。
言うまでもなく肺には空気がたっぷり詰まっていますから、自然と上半身は浮き上がってしまうのです。
しかし、これには簡単にできる対策があります。
それは水面に平行ではなく、ほんの少し下向きに泳ぐことです。
前が浮き、後ろが沈むのなら前を下にする形で泳げば結果的にバランスが取れるのです。
目線が真下を向くように泳げば、自然とこれに近い形になるはずと思います。
個人差はありますが、伸ばしている方の手のひらに水の抵抗をほんの少し感じる程度が良いでしょう。
しかし、その体勢でじっとしているとやはり足は少しずつ沈んでしまいます。
それを防ぐために、クロールではキックをするのです。
ですがクロールのキックは正しく行わないと却って足が沈むのです。
続いては正しいキックについてお教えしたいと思います。
正しいキックは足を柳のように!
先ほど、クロールのキックは体勢を維持する為の物だと言いました。
これを推進力を生み出す為だけの物だと考えていると、膝がやたら上下に動いてしまってブレーキになり、足が沈むのです。
推進力を生みだしながらバランスを取る為に必要なのが、柳のようなしなる動きです。
魚のヒレをイメージしてみて下さい。
彼らのヒレは先に行けば行くほど大きく動きます。
加えて、根元が曲がってから先端がその向きになるまで時間がかかります。
上下と左右で方向は違いますが、基本はこれと同じです。
腰をヒレの根元、足首をヒレの先端と考えます。
まず足を蹴り下ろす時、膝を徐々に伸ばします。
そして伸びきる前にその足を上げてください。
蹴り下ろすときには足首をピンと伸ばし、上げるときには力を抜く、ということを意識してください。
このキックでクロール中に足が沈まなくなるだけでなく、スピードまで速くなります。
まとめ
○足が重く、肺が軽いため足が沈む
○ほんの少し下へ進むようにすればバランスが取れる
○柳のようなしなるキックで推進力まで上がる
いかがだったでしょうか。
進行方向を下げて、正しいキックをするだけでクロールは一気に上達します。
皆さんがこの記事でよりクロールを速くすることが出来たなら幸いです。