水泳を学んでいる方で、クロールのストロークを知らない方はいないでしょう。
ですが、美しいストロークが出来ているかとなると話は別です。
実感している方もいると思いますが、クロールのストロークは本来非常に難しいものです。
それでもいくつかのコツを掴めば、十分なストロークが出来るようになります。
入水の時は指を突き出し、そこから水を下に押す
まずエントリー(水に手を入れる時)ですが、ほんの少し斜め前へ指を伸ばします。
すると手の形がちょうど流線型になり、抵抗を抑えることが出来ます。
そしてなるべく前に指を入れることで、フォームが美しくなります。
次にキャッチ(水を掻く準備)を始めます。
この時、水を手のひらで押すイメージがコツです。
水をしっかり捕まえることで、後々の推進力が増すのです。
捕まえた水を胸の下から太ももへ押し出す
いよいよ推進力の要の部分、プル(水を掻くこと)とプッシュ(掻いた水を後ろへ流すこと)です。
プルでは、手のひらを胸の下あたりに来るように肘を曲げながら腕を回しましょう。
この時、肘は引かないで手のひらの横に位置するあたりに置いてください。
肘を引くと楽に腕が回せます。
それはつまり、水を殆どかけていないということです。
丁度プールサイドから上がるときのように、肘から先を使って身体を動かすイメージをしましょう。
そしてプルで掴んだ水をそのままプッシュして太ももまでもっていきます。
手のひらを後ろ側に向けて肘を伸ばし、親指が太ももをかすめるような動きで後ろに流すのがコツです。
うまくできたら、太もも近辺を水が流れていくのが分かるでしょう。
この時手のひらは上を向いています。
肘を引き上げて腕を水上に出し、そのまま手を前に出す
手のひらが上を向いている段階まで来たら、いよいよフィニッシュ(手を水から抜く)です。
この時腕を肘から上げるようにすると、腕全体の形が流線型に近くなり抵抗が少なくなります。
最後にリカバリー(手を前に戻す)ですが、この時は手をできるだけ低い位置で安定させましょう。
その為に、先ほど上げた肘をそのまま上げて腕から動かすのがコツです。
そしてまた、最初に戻って指先を斜めに、なるべく前に入れるのです。
まとめ
○指はなるべく前に斜めに入れてから水を掴む
○手でつかんだ水を胸の下から太ももへ流す
○肘から引き上げた手はそのまま肘を上にして前に戻す
これらのコツを無事ものに出来れば、あなたのクロールのストロークは大幅に改善されるでしょう。
クロールの推進力の殆どはストロークによるものです。
つまり、ストロークの改善はタイムの改善に直結しています。
タイム短縮のためにも、しっかりと美しいストロークを練習してください。