遠泳は、他の水泳の種目と異なり、海や湖、そして川といった自然の環境の中で、長い距離を泳ぎます。
そのため、プールでは経験できない、様々なリスクにも対応できる泳ぎ方をマスターしなければなりません。
ここでは、遠泳のこうした厳しい状況にも適した泳ぎ方と、その練習方法について解説します。
遠泳に適した泳ぎ方は何?
プールでの水泳と遠泳はここが違う!
遠泳では、通常のプールでの水泳と異なり、様々な自然環境に直面することとなります。
強い日光やその水面での反射、潮流や波のうねり、川の激しい流れ、そして風など、肉体を激しく消耗させ、時には危険を伴う要素が、常に襲いかかります。
バタフライや背泳ぎは遠泳に不向き
バタフライのように、その泳ぎ方自体、体力を消耗させる泳ぎ方では、長距離を泳ぎ続けることが困難となります。
また、背泳ぎのように顔が上を向いたままの泳ぎ方では、強い直射日光が目を直撃したり、顔から波をかぶったりする他、前方や周囲を確認しづらいため、遠泳には適していません。
遠泳に適した泳ぎ方とは?
以上のことより、水泳の4種目の泳ぎ方で、最も遠泳に適した泳ぎ方は、クロールか平泳ぎのどちらかとなります。
どちらが泳ぎやすいかは、個人により異なりますが、トライアスロンのようにタイムを競う場合はクロール、遠泳そのものを目的とするならば、顔を出したまま泳げる平泳ぎが適していると言えるでしょう。
遠泳のための練習方法とは?
遠泳のための水泳の練習方法としては、自然の環境下で泳ぐ練習を行うのが望ましいのですが、なかなかそうはいきません。
けれども、機会があればわずかな距離でもかまいませんので、一度は海の波やうねり、そして川の流れなどを経験しておいた方がよいでしょう。
また、クロールで遠泳を行う際は、キックを多めに行うと、体力が激しく消耗します。
2ビートキックをマスターして、少ないキックで体力をセーブしながら進むことができるようにしておきましょう。
そして、通常の水泳プールでも、遠泳の練習は十分できます。
まずは、どこまで足をつけずに泳ぎ続けることができるかという練習は、一番手軽にできるメニューです。
また、列をなして泳ぐ練習やトライアスロンでのフローティングスタートの練習、そして水深の深いプールを利用して、足のつかない場所で泳ぐことに慣れる練習など、様々な練習ができます。
まとめ
水泳の4種目の中で、遠泳に適した泳ぎ方は、平泳ぎかクロールのどちらかとなります。
距離の短いプールでも、遠泳の練習は十分でき、特に水深の深いプールで行うと、なお効果的です。
もしも初めて遠泳を行う際には、必ず経験者の付き添いのもと、救助体制が整った環境で行うようにして下さい。