平泳ぎでより進むキックとは?北島康介選手に見るその極意

100m・200m平泳ぎにおいて世界新記録を達成し、2004年のアテネオリンピックでは、平泳ぎ2種目で金メダルを獲得した、北島康介選手。

彼の輝かしい実績を作り上げたその泳ぎ方は、一体どのようなものなのでしょうか?

ここでは、その北島選手の平泳ぎでのキックに焦点を当て、より進むための極意について解説していきます。

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従来のフォームに限界あり?

従来、平泳ぎのキックでは、次のように教えられてきました。

1.両足を両腿に引きつける
2.両膝から下を外方向に回転させながら水を蹴る
3.蹴った両足を合わせながら惰性で進む

確かにこのキックのやり方でも、泳ぎを楽しむ範囲では、十分進みます。

けれども、競泳としての平泳ぎでは、このキックでは不十分な点が多くあります。

まずは1.で膝から下を引きつけすぎた場合、重心が足の方に偏りやすくなり、横から見たときに体が斜めになってしまうため、ストリームラインを形成できなくなります。

さらに、2.での両膝から下の回転でも、慣れない人ほど大きく回転しようとする傾向があるため、水の抵抗力が増して、速く進むには限界があります。

それでは、北島選手はどのような平泳ぎのキックをするのでしょうか?

次に、その極意について説明します。

北島選手に見る、より進むためのキックの極意!

北島選手の平泳ぎのキックは、従来の平泳ぎのキックと比べて、次のような違いがあります。

(1)足を引きつけるのではなく、呼吸後の上体の戻りを利用する

一般的な平泳ぎのキックが、足を引きつけてから水を蹴るのに対し、北島選手の平泳ぎのキックでは、呼吸後に頭が沈む際、上体をバックさせながら、膝を曲げていくスタイルを取ります。

(2)両膝を回転させるのではなく、水を押し出すように

さらに北島選手の場合、水を蹴る際に両膝の回転よりも、むしろ足の裏で水を押し出す意識でキックを行います。

押し出す際には、水の抵抗に逆らわないようにさえ行えば、足の開き具合は、気にする必要はありません。

この(1)から(2)の流れは、ちょうど立った状態で垂直方向にジャンプをする際に、勢いをつけるために一度しゃがんでからジャンプするのとよく似ています。

(3)蹴った両足を無理に合わせない

蹴り終えた両足は、従来の平泳ぎのキックですと、両足をぴたりと合わせるようにします。

しかし北島選手の場合は、蹴り終えても、無理に水の抵抗に逆らってまで足を合わせようとはしません。

あたかも両足をリラックスさせたような状態のまま膝を伸ばしつつ、ストリームラインを作ります。

その他、北島選手の足首の柔らかさや、ストロークの際の下半身とキックの際の上半身はストリームラインを維持して、極力体の上下動を抑えている点も、彼のより速く進むための秘訣でもあります。

まとめ

平泳ぎでより進むキックの例として、北島康介選手のそれを参考にするとよいでしょう。

その極意とは、以下の通りです。

(1)足を引きつけるのではなく、呼吸後の上体の戻りを利用して膝を曲げる
(2)両膝を回転させるのではなく、足の裏で水を押し出すことを意識する
(3)蹴った両足を無理に合わせない

最後に、足首はストレッチングなどを行って、柔らかくするようにしましょう。

以上をご参考にぜひ、北島選手のより速く進むキックをモノにしてみて下さい。

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