水泳において、部活やスイミングの練習日以外のときや、シーズンオフでプールが使えないときなど、陸上練習は大変重要なものとなります。
ここでは、泳ぎ方の特性から、陸上練習が難しい平泳ぎに絞って、効果を上げるための2大メニューについて解説します。
平泳ぎの効果的な陸上練習、その2大メニューとは?
平泳ぎは、体力を使わずに長距離を泳ぐには、最も適した泳ぎ方です。
また、顔を水上に出したまま泳ぐことができるので、長時間泳ぎ続けるのにも適しています。
一方、体を縮める動作があり、しかも体が上下方向にも動くがゆえに、水の抵抗を引き起こしやすく、タイムを上げる泳ぎをするには、難易度の高い泳ぎ方でもあります。
競泳としての平泳ぎを極めるための、効果的な陸上練習のメニューとしては、大きく分けて以下の2つに分けられます。
(1)フォームをチェックし、改善するためのドリルトレーニング
(2)より速く泳ぐための筋力トレーニング
次に、これらの陸上練習の具体的な例について、ご紹介します。
平泳ぎにおける陸上練習の2大メニュー、その具体例とは?
(1)フォームをチェックし、改善するためのドリルトレーニング
この練習では、ストロークとキックのそれぞれに分けて行うようにします。
特に、ストロークのフォームの確認は、鏡を前にして立った状態で前屈みになりながら、手軽にその場で行うことができます。
鏡のあるところなら、自宅でも部室でも、場所を選ばずに行うことができます。
キックの場合、配置に少々工夫が必要ですが、マットを丸めたり、机やベンチプレス台などを用意したりして、その上にうつ伏せで乗って行います。
キックのフォームのチェックですが、一人で鏡を見ながら行うのが難しい場合は、誰かパートナーと組んでアドバイスしてもらったり、手を貸しながら改善すべき動作をガイドしてあげたりするなどしてもらいましょう。
自分の納得できる動作の速さで、しっかりと体に覚えさせるように、繰り返し行うことがコツです。
(2)より速く泳ぐための筋力トレーニング
平泳ぎの陸上練習で、最も行いやすいものは、やはり筋力トレーニングです。
平泳ぎは、基本的には全身の筋肉をまんべんなく使いますが、特に以下のところは押さえておくべきポイントとなります。
・息継ぎで腕を引き寄せる際の脇の締め
・お尻と腿裏の筋肉を使っての、素早い足の引きつけと力強いキック
息継ぎの際の脇の締めは、適度な重さのダンベルを持ちながら、その場でストロークを再現します。
負荷のかかった状態のまま、いかに素早く、そして強く脇を締めることができるかが、大きな鍵となります。
高い鉄棒があれば、懸垂で体を持ち上げた際に、脇を締めながら引きつけるようにして行ってもよいでしょう。
キック力を鍛えるための筋力トレーニングには、スクワットやレッグカール、そしてレッグエクステンションといったメニューが挙げられます。
スクワットを行う際は、足幅を調整しながら、しっかりとお尻や腿裏の筋肉に効く足幅で行いましょう。
また正しいフォームを心がけ、膝や腰を痛めないように注意しましょう。
まとめ
平泳ぎの効果的な陸上練習のための、2大メニューについて、以下のものが挙げられます。
(1)フォームをチェックし、改善するためのドリルトレーニング
(2)より速く泳ぐための筋力トレーニング
シーズンオフや練習のない日など、自主的に陸上練習を行いたいときには、ぜひ取り入れてみて下さい。